「リンス」「コンディショナー」「トリートメント」……一体何が違うの?
髪の状態を整えるアイテムとして「リンス」「コンディショナー」「トリートメント」がありますが、一体何が違うの? と思ったことありませんか。シャンプーは頭皮や毛髪を洗うために使いますが、シャンプーをした後に髪のごわつきを感じることがあると思います。そのごわつきを和らげてくれるのがリンス・コンディショナー・トリートメントです。
基本的にはどれも髪の表面を保護するために使用するものです。リンスとコンディショナーは髪の表面を油分でカバーすることでシャンプーした後の髪の手触りを良くするものです。油分でカバーしているので髪内部の水分が蒸発するのを防いで保湿効果も期待できます。
コンディショナーはリンスよりもより効果が高いという印象があるかもしれませんが、効果はほぼ同じです。
それに対してトリートメントは、髪表面の状態を良くするだけではなく、毛髪の内側まで浸透して効果を発揮するものです。
効果は商品によって異なりますが、多くの商品は毛髪内部にタンパク質成分が浸透することで髪の状態を整える効果があります。
トリートメントには「外部補修タイプ」と「内部補修タイプ」がある
一口にトリートメントと言っても、タイプもさまざま。ここでは、毛髪の構造を踏まえながらトリートメントのタイプについて解説したいと思います。
毛髪を断面図で見てみると、外側からキューティクル・コルテックス・メデュラという3層から成り立っています。一番表面にあるキューティクルは髪表面に魚のウロコのような状態で存在していて外部刺激から内部を守る役割をしています。
ウロコ上になっているキューティクルが整っていると髪の手触りが良くなり髪のツヤとも関わりがあります。ですから、髪表面のごわつきが気になる人はキューティクルの状態を整えるタイプ=外部補修タイプのトリートメントがオススメです。
また、髪の悩みで多いのが枝毛や切れ毛。これは紫外線やヘアカラー・パーマ(カラーやパーマ液にはコルテックスの結合を切断し、再び結合する働きがある)によって、髪の内部にダメージが蓄積されてしまった結果、髪が弱くなり枝毛や切れ毛になりやすくなると言われています。
ですので、カラーやパーマをした後はキューティクルのケアはもちろんですが、髪の内部補修タイプのトリートメントも考慮したトリートメント選びがオススメです。
※ All aboutガイド解説 https://allabout.co.jp/gm/gc/413138/
https://allabout.co.jp/gm/gc/469960/
トリートメントの効果的な使い方
せっかくトリートメントを使ったケアをするなら、効果的な使い方をしたいですよね。ここではトリートメントの効果的な使い方について解説します。
シャンプーをした後、すぐにトリートメントを塗布するのではなく、一旦タオルで軽く髪の水分を取ります。タオルでゴシゴシすると髪に刺激になってしまうので、タオルで髪を軽く押さえる程度でOKです。こうすることで余分な水分がなくトリートメントが髪表面に密着しやすくなります。
その後、トリートメントを塗布しますが、この時に大切なのは髪の痛みが気になるところから塗布することと、髪の根元には付けないということ。
トリートメントは髪の補修をサポートしてくれるものなので、ダメージがないところよりダメージがある所に多く塗布されている方が効果を実感しやすいです。また、根元部分にトリートメントが付着した場合、すすぎがうまくできていないと頭皮のトラブルの原因にもなり得ますので、根元から1〜2センチに塗布するのはなるべく避けましょう。
トリートメントを髪全体に塗布したら、ここでぜひ行ってほしいのがコーミング。目の粗いコーム(櫛)で髪の根元から毛先までをゆっくり梳かしてください。そうすることでトリートメントが髪表面にまんべんなく行き渡ります。あとは、所定の放置時間を過ぎたらすすぐだけです。
トリートメントをしても髪表面のツヤが足りないと感じる人は、最後に少量のコンディショナーを使っても良いでしょう。
スキンケア同様、ヘアケアアイテムも商品の特徴を理解して正しく使うことがキレイへの近道です。自分の髪質と向き合いながら、自分に合ったアイテム探しも楽しんでくださいね。
高橋果内子
美容家/コラムニスト
OL生活を経て30歳で美容業界に転身。過去のモデル経験、多数の美容資格取得の経験から幅広いジャンルの美容情報に精通。 現在は、美容コーディネーターとして活動しウェブメディアにて多数連載を持つ。
一般社団法人 地域復興美と笑顔を繋ぐ会の代表も務め、美容家仲間たちと美にまつわる活動を通じてボランティア活動も行っている。